江戸川区のある施設から「天井の壁紙が剥がれている。」「ちょっと見て欲しい。」という相談を受けました。

壁紙のつなぎ目が浮いて、剥がれている

天井の壁紙が剥がれている

現状は天井の壁紙のつなぎ目が30センチくらいの幅で浮いて、剥がれています。
部屋全体を見回しても、その様なカ所は他にありません。一カ所だけ、つなぎ目が剥がれています。
そしてよく見ると、剥がれてる部分に少しカビが生えています。

壁紙が自然に剥がれない

通常、壁紙が自然に剥がれる様なことはありません。
壁紙が剥がれる原因のほとんどは「施工不良」と考えられる可能性は低いです。
なぜなら、壁紙はシールと一緒です。機械で壁紙全体に糊を付けて貼るので、そう簡単には剥がれません。
自然に壁紙が剥がれた場合は、往々にして何か他の原因があります。

原因は「湿気」

今回の場合、壁紙が剥がれているカ所にカビが生えているので、原因は「湿気」と考えてまず間違いありません。
問題は「何故湿気が発生したのか?」と言う事です。

通常、加湿器などが原因でカビが生えることはありません。
また、仮にカビが生えたとしても、その場所は空気の対流が悪い「部屋の隅」に限定されます。
補足として、部屋を物置などにして放置していると、空気の対流が悪いのでカビが生えることがあります。

雨漏りや水漏れ

現状を見る限り、余り考えたくないですが「雨漏り」や「水漏れ」が原因であると考えて調査する方が良いでしょう。
もし、「雨漏り」や「水漏れ」が原因であれば、非常にやっかいな話になります。
場合によっては、簡単に解決できないことにもなり得ます。

原因の調査方法

今回は壁紙が剥がれているカ所を開口して調査することになりました。
「開口」とは、天井を石膏ボードごと切って、穴を開けることです。

開口して直ぐに原因が改善できるわけではないので、「開口したまま」にならないように、その場所に点検口を取付けることにしました。
点検口を取付けることで、「開口したまま」にならず、不快感が出なくなります。

今回の原因

開口して原因を調査した結果、決定的なことは明言できませんが、恐らく、エアコンホースから水滴が垂れていたようです。
その水滴が原因で、石膏ボードにカビが生え、穴が空いていました。

ただし、この結果から「エアコンの水漏れが原因」とは言い切れません。
「どこか他の場所で水漏れが発生し、たまたまエアコンホースを伝って水滴が漏れた。」と考えることもできるからです。

原因の特定には多角的な視点が必要

原因の特定には多角的な視点が必要です。
その様な視点を持たないと、正確に原因を特定できず、状況の改善のために何度も工事を繰り返すことになります。
私はその様な現場を何度も見てきました。

まとめ

以上のことを施設の担当者に報告し、今回の問題に関しては「ここまで」となります。
今後、施設の担当者と施工業者が話し合い、現状の改善をすることになります。

これまで、何度か施工業者に相談したそうなのですが、らちがあかず、ポリバレンテインテリアに相談が来ました。
かなり有効な調査結果が出たので、お役に立てたと思います。

ちなみに、その改善工事をポリバレンテインテリアで行うことはありません。
そこまでの事業規模ではないからです。

ポリバレンテインテリアの特徴やメリットは「HOME」をご覧ください。

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